白内障手術
当院のポリシー
当院は白内障手術を得意とする眼科です。白内障手術はすべて院長が行っております。 手術はすべて日帰り手術で行っており、入院の必要はありません。しかし術直後は頻回に通院が必要です。また安静のため一週間程度はお仕事を休む必要があると思ってください。
白内障手術では患者さんにより良い物を提供することをポリシーとしています。手術には最新の手術機械を用い(現在はインフィニティー(Ozilモード付き))、その時点で最も良いと思われる眼内レンズを挿入しています。また、計画通りの術後結果が得られるよう、術前検査にも最新の検査機器をそろえ、つねに術後結果の精度の向上に努めています。
( IOL マスター、ウェイブフロントアナライザー)
当院では超音波白内障手術装置としてアルコン社インフィニティー( Ozil モード付き)を使用しています。
白内障とは?
水晶体はカメラの中にあるレンズに相当します。 年をとるにしたがい、水晶体は少しずつ濁ってきます。水晶体が濁ると、光がうまく通過できなくなったり、光が乱反射して網膜に鮮明な像が結べなくなり、視力が低下します。
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治療と手術
日常生活に支障が無い程度であれば、点眼薬により白内障の進行を遅らせます。
手術の時期は、運転免許が更新できない、夜間の運転で危険を感じる、読書ができなくなってきた、裁縫や家事をするのに不自由になったというように、仕事や日常生活で不自由を感じたときが手術を考えてもいい時期と考えてください。
良性疾患なのですぐに手術しないと失明するわけではありません。しかし、放置すると緑内障を合併する場合がありますので、定期通院にて白内障の進行程度や手術時期について医師と相談していくのが良いと思います。
当院で使用する眼内レンズ(IOL)はほとんど小切開手術(2.5~3.5mm)に対応したフォールダブルレンズ(折りたたみ可能眼内レンズ)です。材質はアクリルあるいはシリコンなどです。患者さんの生活スタイルにあわせてより収差の少ない非球面IOLや着色IOLを医師の判断で選択しています。
超音波水晶体乳化吸引術
眼球を切開し、水晶体の前嚢を切り取ります。 |
水晶体の核と皮質を超音波で砕いて吸引し、取り出します。 水晶体嚢はそのまま残します。 |
残した水晶体嚢の中に、眼内レンズを挿入して終了です。 |
多焦点眼内レンズのメリット、デメリット
白内障手術の際に挿入する眼内レンズはこれまで単焦点レンズが主流でしたが、最近では多焦点眼内レンズが登場し、自分の生活スタイルに応じて眼内レンズを選択できる時代となりました。
単焦点眼内レンズでは術後に、運転用のメガネや、老眼鏡が必要になることが普通でしたが、多焦点レンズでは、遠くの物も、近くの物も、両方見えるという特徴があるので、老眼鏡の必要がなくなるか、必要性がかなり減るというメリットがあります。
デメリットは中間部(1.0m前後)ですこし見え方の質が落ちる部分があったり、夜間の物の見え方が単焦点レンズに比べてにじみが多く出ることですが、多くは慣れることで不自由さを自覚することは減っていきます。また乱視が多く方も適さない場合があります。
保険適応でなく自由診療になりますので手術代、多焦点眼内レンズ代、術後の診察代などすべて自費となります(当院では片眼45万円 ただし手術後1年間の診察代、薬代を含む)。生命保険など民間の保険から手術代の一部が支給される場合があります。いずれにしても高額ですが、白内障手術後に眼鏡なしで遠くの物も、近くの物も、両方見えるようになりたいと希望する方には朗報で、新たな選択肢が増えたことになります。
老眼鏡(近用眼鏡)を使うのに慣れている方は、従来通り単焦点レンズで十分と思います。老眼鏡を使うことに抵抗がある方や、老眼鏡無しで近くをよく見たい人が対象となります。先進医療の指定を受けた施設では手術代(レンズ代含む)のみが自費で、術前検査、術後治療に保険が適応されますので自己負担がわずかですが軽減されます。